無水モリブデン酸を,クエン酸ナトリウムとの錯塩として用いた酸性浴からのニッケル・モリブデン合金電着について研究した。2枚の白金陽極板間に取付けた銅陰極板上に電着し,浴のpH,硫酸ニッケル,無水モリブデン酸およびクエン酸ナトリウム濃度,ならびに陰極電流密度の影響を調べて最適条件を検討した。その結果,硫酸ニッケル0.36mol/l,無水モリブデン酸0.2mol/l,クエン酸ナトリウム0.3mol/lの浴組成で,pH3.5,陰極電流密度5A/dm2,温度25℃の電解条件から陰極電流効率約65%で30%モリブデン合金が得られたが,この電流効率は既報のカリウム塩を用いたアンモニア性クエン酸浴における値とほぼ等しく,Ernstらのモリブデン酸ナトリウムを用いた酸性クエン酸浴における値より,はるかに高いことがわかった。また,合金表面も金属光沢を有する極めて良好なものであった。
M. P. PavlovН. В. МорозоваVladimir Kudryavtsev
S.S. Abd El RehimS. Abd El WahabS.M. RashwanZeinab M. Anwar