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バレエ・リュスとシュルレアリスムの邂逅 -『パラード』(1917)を起点として-

Abstract

前衛的舞踊の嚆矢として位置づけられる『パラード』(1917)は、舞台芸術に初めて「キュビスム」を導入した作品であると同時に、「シュルレアリスム」誕生の母胎となった作品として、舞踊史のみならず芸術史全般においても重要な意義をもつ。その創作の中心概念となったのが、パブロ・ピカソによる「コラージュ」であり、現実的要素の作品への介入、異質なもの同士の結合という表現原理は、美術や衣装のみならず、振付、音楽など、他の構成要素にも大きな影響を与え、総合芸術の在り方を問い直す先駆的な試みとなった。先人ギヨーム・アポリネールが『パラード』を評するために「シュルレアリスム」という造語を生み出し、ピカソをはじめとする画家たちがバレエ・リュスとの共同作業を行ったことを契機として、シュルレアリスムの主導者アンドレ・ブルトンは、『メルキュール』(1924)や『ロミオとジュリエット』(1926)において、直接的な抗議行動に打って出た。本研究は、『パラード』を起点として、その後に連なるバレエ・リュスとシュルレアリスムの歴史的・思想的関係について、文献をもとに調査し、さらに、その中核に存在したコラージュという表現原理が意図したものを俯瞰することによって、各々が競合しながら目指したものの内実を明らかにし、総合芸術としての舞踊の意義について論考を行う。

Keywords:
Political science

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