近年、わが国では喀痰吸引などの医療行為の一部を介護福祉士やホームヘルパー等に容認する動きがみられる。このような動きは、在宅ALS患者をはじめとした在宅医療を必要とする患者への生活の質を向上させる可能性を包含するとともに、提供される行為の質と安全の保障上の問題が危惧される。わが国と同様、深刻な看護師不足にあるオーストラリアで、無資格看護者へのDelegation(業務委託)が看護行為の一部として、また、看護師不足問題を解決する一つの可能性として認められている例を紹介し、日本との相違点を視座に入れて検討した。