Yoshiaki HiramotoKimio KunimoriT. Uchijima
本研究では,窒素の活性化過程において,表面金属への電子供与効果が重要視されるアンモニア合成反応に注目し,この反応に対するSMSI(NbOxによるデコレーション)の効果を検討した。触媒には,SMSI酸化物であるNb2O5,を担体および添加物として用いて,その反応活性の還元処理温度依存性を調べた。さらに,H2吸着測定およびXRD測定を行い,SMSI状態の表面金属サイトの状態と反応活性との関連性を検討した。担体効果を調べるために,SMSI酸化物であるNb2O5とnon-SMSI酸化物であるSiO2,それぞれ担体として用いた触媒を比較したところ,Ru/Sio2では,反応速度が還元処理温度に依存する傾向がみられず,一方3Ru/Nb20,では還元温度の上昇にしたがって活性が徐々に低下し,SMSI的挙動を示すことが確認された。また,Nb205を添加した系でも同様の検討を行ったところ,添加量の少ない触媒では,無添加であるRu/Sio2よりも活性が促進される結果を与え,さらにNb206添加量を増加させると還元処理温度依存性が強くなる傾向を示した。吸着量測定から,Ru/Sio盆と比べてNb205添加触媒の表面Ru金属原子数の減少が確認されているにもかかわらず,後者の活性がむしろ高くなるという結果は,金属と酸化物との強い相互作用により表面金属原子当たりの活性が促進されていることを示している。また,高温還元後に活性化エネルギーが減少することから,NbOxによる幾何学的阻害効果のほかに,電子的(リガンド)効果による活性促進効果が同時に作用していると考えられる。
Atsutaka MaedaF. YamakawaKimio KunimoriT. Uchijima
Hideo OritaShuichi NaitoKenzi Tamaru
B. ViswanathanLakshmi Thangavelu