塩化鉄(III)を含むポリマーにピロール蒸気を接触することによってボリピロール複合フイルムを化学的に作製した。適当な反応条件下で作製した後合フィルムは導電性と透明性が同時に付与されていた。塩化鉄(III)とポリ(ビニルアルコール)の系で得られた複合フィルムの導電率と透過率は, 10-2~5×10-1S・cm-1で80~95%であった。また導電率・透過率は反応時間・反応温度・ポリマー中のFeCl3濃度に強く依存した。ボリピロール-PVA複合フィルムにおいて, ポリピロールの複合量と複合フィルムの吸光度の関係から, 透明性は単純に複合されたポリピロール層の厚みに比例するのではなく, キャリヤー濃度・移動度などに依存することが示唆された。化学的に合成したポリピロール複合体は,熱起電力の測定からP型半導体であることが確認され, 導電率と温度の関係はlogσ∝T-1/4となった。これらの挙動は, 電気化学的に合成されたポリピロール単独フィルムと同様な傾向であった。
Mitsuyoshi OnodaTetsuro MatsudaHiroshi Nakayama Hiroshi Nakayama
Maxwell T. RobinsonC. E. SimonsDavid E. CliffelG. Kane Jennings