カーボンブラック(CB)の有機溶媒への分散性向上を目的とし,CB表面へのポリ(L)-乳酸(PLLA)のグラフトを(1)CB存在下でのL-乳酸(LLA)の重縮合と,(2)スカンジウムトリフレート(Sc(OTf)3)触媒存在下におけるCB表面へのPLLAのグラフト反応の二種類の方法で検討した。その結果,(1)の系において,CBの存在下ではLLAの重縮合反応が促進され,CBがLLAの重縮合触媒として作用することがわかった。また,(1)の系では,CB表面へのPLLAのグラフト反応がSc(OTf)3の存在の有無にかかわらず進行したが,Sc(OTf)3の存在下ではグラフト率が大きなものが得られることがわかった。さらに,(2)の系においても,Sc(OTf)3存在下でCB表面官能基とPLLAとのグラフト反応が進行することがわかった。なお,CB表面へのPLLAのグラフト率は(1)の系よりも(2)の系のほうが大きかった。また,CB表面へPLLAをグラフトすると,CBの平均粒径が小さくなった。さらに,PLLAをグラフトしたCBはPLLAの良溶媒であるDMSOや1,4-dioxaneなどの極性溶媒に安定に分散することがわかった。これの結果は,CB表面へPLLAグラフトすることにより,CB粒子の凝集構造が破壊されることを示唆している。
Norio TsubokawaHideyo Tsuchida
Norio TsubokawaNaoki TakedaAkira Kanamaru
Luciana D′UrsoMaria Rosaria AcocellaFelice De SantisGaetano GuerraRoberto Pantani
Jiaxing WangYanbin HuangWantai Yang
Weihua KaiShinichro IwamotoKazuki AkamatsuShin‐ichi NakaoAkira IsogaiTadahisa Iwata