JOURNAL ARTICLE

社会理論と「偶然」に関するシステム論的考察 : マルクスの諸論を出発点として

康隆 藤嶋Yasutaka Fujishimaヤスタカ フジシマ

Year: 2006 Journal:   Kyushu University Institutional Repository (QIR) (Kyushu University) Vol: 5 (5)Pages: 103-124   Publisher: Kyushu University

Abstract

本稿の目的は優越要因説を擁護することである。優越要因説はマルクス主義社会理論の代名詞と呼ばれるほどマルクスの諸理論と結びつけられて考えられることが多い。マルクスの諸理論は現在あまり着目されないが、筆者は特にマルクス流の経済を基盤とした優越要因説はあらためて再考されるべきであると考えている。議論をすっきりさせるためにドゥルーズの議論に示唆を得て、微分法や導関数という数学的方法によってマルクスの諸理論とパーソンズ的なシステム論を対比させた。次に「偶然」をめぐるラカンとデリダの議論を検討し、人間には偶然を必然にかえるメカニズムが存在する点でラカンを擁護する一方、「偶然」を「偶然」のまま扱うデリダの議論をルーマンのシステム論と親和的なもとでると解釈した。しかし賃労働によって得た貨幣によって成り立つ資本制経済のもとでは意識システムの行う観察は経済システムの行う観察と重なる場合が多く、結果的に社会を経済システムから観察するというマルクス流の優越要因説が人間の意識にとって支配的であり、避けられないということを論じた。

Keywords:
Computer science

Metrics

0
Cited By
0.00
FWCI (Field Weighted Citation Impact)
0
Refs
Citation Normalized Percentile
Is in top 1%
Is in top 10%

Topics

Related Documents

JOURNAL ARTICLE

マルクス分業理論に関する一考察 : 「資本論」を中心として

通宏 音無

Journal:   Institutional Repository, Hitotsubashi University (Hitotsubashi University) Year: 1970 Vol: 20 Pages: 49-73
JOURNAL ARTICLE

セルフ・ヘルプ・グループに関する理論及び論点の整理と考察

山崎 喜比古三田 優子

Journal:   保健医療社会学論集 Year: 1990 Vol: 1 Pages: 76-87
JOURNAL ARTICLE

教育実践の理論化の視点としての「存在論的革新」に関する一考察

山口 悦司

Journal:   教育方法学研究 : 日本教育方法学会紀要 Year: 2008 Vol: 33 Pages: 73-84
© 2026 ScienceGate Book Chapters — All rights reserved.